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古代史旅を10倍楽しむ方法(前編)

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全国の著名な遺跡を自分の眼で見てみたいと思っているあなた、仲間と一緒に記紀神話の舞台を訪ねたいと思っているあなた、現地に出向いて五感で古代の息吹を感じたいと思っているあなた、そんなあなたに「古代史旅を10倍楽しむ方法を前編、後編の2回にわたってお届けしましょう。

 

【1】レンタカーは小型車もしくは軽自動車

 古代史旅をプランするとき、「どこへ行きたいか」ということと同じくらいに重要なポイントは「交通手段をどうするか」ということです。

ここではマイカーを利用しないことを前提にお伝えします。

 

有名な遺跡や神社、あるいは博物館などの公共施設は路線バスなど公共交通機関が通っていることがほとんどですが、私たちが行きたいところは必ずしもそのようなところばかりではないですよね。

都心から離れたところに行く場合や1日に何カ所もまわる場合などはレンタカーを使うことが多いでしょう。

 

レンタカーを利用するにあたっての注意点は2つ。

ひとつは必ず事前に予約をすること。

とくに料金が手頃な車種は予約でいっぱいになることが多いですし、小さな営業所は当日の飛び込みだと車が一台もない場合も想定されます。

注意点のもうひとつは、「小回りの利く小さな車」を選ぶことです。

一人の場合は軽自動車がいいですね。

というのも、長く伸びた草が両側に覆いかぶさる道、すれ違いのできない細く長い山道、Uターンをする場所がない道、小さな神社などはそんな道の先にあることが多いと思いませんか。

そんな道でなくとも、駐車場がない場合は道路脇に車を停めることもあります

もちろん駐車禁止でないことを確認した上で。

 

だから、レンタカーを使う場合は小さな車を選ぶことがポイントです。

目的はドライブではないので、運転のしやすさや乗り心地は二の次でいい、ですよね。

なお、レンタカーではなく公共交通機関、とくに路線バスを利用する場合は事前にバス会社のホームページなどで往復の時刻表を完全チェックしておくことをおすすめします。

都心から離れた場所はバスが通っていても1時間に1本あればいいほうで、2~3時間に1本とか、朝と夕方だけということがよくあります。

帰りにバスがなくて延々と歩く、なんて苦い経験をしないためにも。

 

車で周るときは事前に駐車場のリサーチを

マイカーもしくはレンタカーを使って遺跡や神社を巡るときに必ず必要となるのが駐車場(車を停める場所)です。

史跡公園として整備されているような遺跡、あるいはたくさんの参詣者が訪れる有名な神社などは、ほとんどの場合駐車場が用意されているので心配はないのですが、私たちが行ところはそういうケースはむしろが少ないかもわかりません。

いざ行ってみると駐車場どころか、停車スペースが全くなくて見学をあきらめざるを得ない、ということになりかねません。

つまり、駐車場の有無が見学の可否を左右すると言っても過言ではありません。

そのように考えると、古代史旅の企画段階、つまり行き先を検討する段階でこの駐車場の有無を確認しておくことが必要になります。

 

方法は遺跡や神社のホームページがある場合はそれを確認するだけですが、ホームページなどの確認の手段がない場合はどうすればいいのでしょうか。

ここで威力を発揮するのがGoogleマップとGoogleストリートビューです。

 

Googleマップの航空写真を見て駐車場らしきものが見つかった場合はGoogleストリートビューに切り替えて、看板などを見てそれが目的とする遺跡や神社の駐車場なのか、関係のない私有地なのかを確認します。

もし、駐車場が見つからない、あるいは関係のない私有地だった場合などは、次に有料駐車場や駐車場を備えたスーパーやコンビニなどが近くにないかを探してみます。

後者の場合はそこで買い物をした上でお店の人に事情を話して許可をもらうという手があります。

一人でない場合は車を停めて交代で見学するということもできます。

このように、事前に車を停める場所あるいはその方法を考えておけば現地で戸惑うことがなくなります。

 

博物館や資料館も行き先の候補に

古代史旅を考えるとき、まずはスケジュールとともに行き先を検討します。

今回は3泊4日で時間があるので少し遠いけど出雲まで行ってみよう、前回は時間がなくて十分に周れなかった大和をじっくり巡りたい、なんてことから思考が始まると思います。

島根県 出雲 稲佐の浜

そして同時に頭の中には具体的な遺跡や神社の名前や場所が次々と浮かんできます。

初めて行くところなら有名どころの遺跡や神社は押さえておきたいし、2度目、3度目ならDeepなところにチャレンジしてみたい、なんてことが頭を巡ります。

企画の初期段階ではとにかく行きたいところの候補を全てリストアップしましょう。

この段階で抜け漏れがあるとあとで後悔することになりかねません。

そして実はこのときにあまり頭に浮かばないのが、博物館や資料館の存在です。

全国の都道府県や市町村には必ずと言っていいほど郷土の歴史を学べる公立の博物館があります。

加えて、史跡に指定されて復元整備されたような大きな遺跡にはサイトミュージアムと呼ばれる資料館が併設されていることが多く、さらには著名な神社には宝物などの貴重な資料を保管、展示する施設が併設されていることがあります。

このような博物館や資料館を見学することで、その地域の古代に対する理解が深まるのは間違いないので、時間が許すのであれば行き先の候補に含めることをおススメします。

ただし、ホームページなどで展示内容を調べて、見たいものがなければパスでよいでしょう。

 

(後編へつづく)

古代史旅を10倍楽しむ方法(後編)